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【諸星】諸星大二郎画集「不熟」・サイン会 


・2012/10/26:諸星大二郎画集発売

不熟  1970〜2012 諸星大二郎・画集 Morohoshi Daijiro ARTWORK不熟 1970〜2012 諸星大二郎・画集 Morohoshi Daijiro ARTWORK
(2012/10/26)
諸星 大二郎

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ついに画集発売!諸星大二郎は一番好きであり、敬愛してやまない漫画家なので感激でした。
表紙が青空というのが新鮮。
いつも郷愁や寂寥、不安を感じさせるような夕焼け(ムンクの「叫び」が近い)が多かったので。
しかし絵のモチーフ的にグレートマザーとその子供たちというのが多いですね。
これについては高橋葉介先生のコメントが面白かったので後述。

描き下ろし3点のうち1つが、「スフィンクスとオイディプス」。
女性の上半身にライオンの下半身のスフィンクスにもたれるようにまどろむショタオイディプスというのが、アングル的なそれよりもモローのそれを連想させます。

中身も「暗黒神話」の緻密なカラーも、「アダムの肋骨」の極彩色で描かれた鮮やかな異星の情景も、「妖怪ハンター」の神がかっているような鬼に出遭ったような神秘的な奇跡の情景も、「海神記」の荒れた空・海、「マッドメン」の有機的な闇を孕んだ密林の中に立つ二人の少年と少女の新たな神話、「バイオの黙示録」「遠い国から」の叙情的な荒野の景色、「諸怪志異」の怪異が潜む闇のと灯りの対比、「西遊妖猿伝」のダイナミックさと豪華絢爛な中華装束の緻密さが同居する美麗な絵、その他未発表のモノクロなんでもあり。

この方、独特の線と評されることが多いんですが、個人的には滅茶苦茶上手いと思ってます。
人体のフォルムが割と写実的だし、固くない柔らかい線で描いているのが非常にリアルな感じを醸し出しているのだと思います、特に女性の乳房とか…!

それにしても本当に美麗。水彩とアクリルで描いておられるのですが、あの空のピンク・紫・赤・黄色・紺色が混ざった不思議なグラデーションや陰影のコントラストと同居する細部の模様の緻密さとか物凄く憧れます。

なぜか画集の本編でなくカバー部分に諸星大二郎先生×高橋葉介先生の対談が収録されているのですが、高橋葉介先生も好きな漫画家なので興味深い対談でした。姉が高橋葉介好きなんですよね。諸星大二郎好きなら高確率で高橋葉介好き、そして伊藤潤二好きであろう。

対談で高橋先生が「ヘンリー・ダーガー」や「ローラン・トポール」に作風が似てる、とおっしゃってたんですが私も同じように感じていました。2011/4-5のヘンリー・ダーガー展、私も行ったんですよね。
確かにあどけない少女を描くあの独特の線や角・鳥の翼や蝶の翅が生えている異形っぷりなど似てると思います。
ローラン・トポールは、諸星大二郎の漫画を集め始めるちょっと前に近所のレンタルビデオショップで「ファンタスティック・プラネット」を借りて面白い、と思ったんですがこちらも絵がそっくりですね。赤い目に魚人みたいな容姿の巨人ドラーグ族にまるで虫ケラのように蹂躙される人間そっくりなオム族の話。あのシュールでサイケな、ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」のような奇妙な植物や生物、まるで虫のように見えてしまう人間。最近BDが出たのですが予告が「進撃する巨人!」だったのには笑ってしまいました。
諸星漫画にも「喫茶店トポール」も出てきましたね。
高橋先生が絵について、〈上手い絵〉〈気になる絵〉〈誰からも愛される絵〉の3つあって、諸星先生のは〈気になる〉絵であると表現。これも同意!有機的で引きずり込まれて呑まれるような感覚に襲われる絵です。

もし暗黒神話の時代にパソコンがあったら~という話もなさってたんですが、個人的に諸星先生のココが凄い!と思ってるのは、暗黒神話のJC版1巻の表紙が遺跡の壁に竹内老人や菊池彦、弟橘姫、隼人らキャラクターの姿がぼんやりと浮かんでいるような所。あれと同じような感じの絵もたくさん描かれているのですよね、生物都市のように生物と無機物が混ざるという衝撃的な絵も描いているんですけど直接的な融合だけでなく、人が回想する~シーンでも、漫画的表現として人と背景や景色、モノがダブって見える絵をよく描く。それが特によく出ているのが「商社の赤い花」ですね。
これはもう、「どうやったら混ぜるという発想が出てくるんだ!」「どうやってそれを視覚化できるんだ!」「そしてどうやったら実際にそれを絵にしてしまえるんだ!」ってなるレベルです、しかも今だったらフォトショとか色々できますけど、パソコンもなく加工や表現の幅も少なかった時代に、手で描いている。これはもう本当に凄い。

カバー下はまさにファンタスティック・プラネットのような絵。後に生物都市とアダムの肋骨、ど次元物語、貞操号の遭難といった様々な作品の元になったかのようなモチーフも多いです。

お気に入りの絵。
アダムの肋骨
天孫降臨
陋巷に在り2
バイオの黙示録
西遊妖猿伝



・2012/11/18:画集「不熟」発売を記念して池袋の西武池袋本店別館にて サイン会

ちなみにこの画集、2012/11のサイン会でサインをいただいております、宝物。
諸星先生ともお会いして握手していただけました!
そして恥ずかしながらファンレターもどきを作って渡してしまったのですが(もっと良いお土産を持ってくれば戸よかったかなとも思いつつ…)、なんと後日暑中見舞いをいただいてしまいました。感激!

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